こんにちは、わえ(@wae_lib)です!

博士号を取ってポスドクになったけど、周りのポスドクがどんどん大学をやめていく。なんでみんなやめちゃうの?
このような疑問にお答えします。
わたしは某国立大学で修士課程から博士課程まで5年間、物理学の研究をしたあとに、ポスドクとして4年間各地の大学で仕事をしていました。
そんなわたしですが、周囲の人で大学のポスドクになった後にやめていく人を何人も見てきました。
わたし自身も大学のポスドクになってから「研究やめたい」と思うことがしばしばありましたね。
この記事ではわたしの経験をもとに、ポスドクが研究者をやめたくなる理由を紹介します。
あなたが今もし大学の研究をやめたいと考えているポスドクなら、企業への転職も視野にいれると良いでしょう。企業でも研究職はあります。
実際、わたしは4年間ポスドクをした後に転職活動をして民間企業の研究職に就職しました。
転職活動は楽ではありませんが、複数の転職エージェントを利用することで成功率を上げられます。
おすすめの転職エージェントは以下のとおり。登録は無料で、使わなくなったら利用停止もできます。転職を決意したら、余裕を持って早めに登録しましょう。
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ポスドクが大学の研究をやめたい理由
ここからはポスドクが大学の研究をやめたい理由を列挙していきますね。
- 研究がなかなか進まなくて焦るから
- 研究分野・研究内容に興味がなくなったから
- 不安定な雇用で将来に不安を感じるから
- 研究会や学会であちこち行くのに疲れたから
- 質の低い論文の査読に疲れるから
- 英語ができず海外研究者とコミュニケーションを取れないから
- 助教以上のポストに就きたくないから
- 同僚や先輩・後輩、上司と馬が合わないから
- 研究者としてうまくやっていくには社会性が必要だと知ったから
- 自由すぎる環境に嫌気がさしたから
ポスドクにもいろんな環境にいる人がいらっしゃるので、ここに書いてあることが全てではありませんが、あなたが研究をやめたいポスドクの場合、当てはまるものもあるでしょう。
以下で詳しく見ていきます。
研究がなかなか進まなくて焦るから
ポスドクで研究がなかなか進まずに焦る人は少なからずいます。
ポスドクに限らず研究者にとって、研究をして論文を書いて学術誌に投稿するのは死活問題ですね。
なぜなら研究者の世界では、論文を書いて出すことが主な業績になるためです。
Publish or Perish(出版か死か)という言葉もあるほどです。業績が少ないポスドクは、進路が決まらず淘汰されていきます。
研究が進まず論文を書けない日が続くポスドクは、業績が作れずに研究をやめたくなるでしょう。
研究分野・研究内容に興味がなくなったから
博士号を取得してポスドクになってから、自身の研究分野や研究内容に興味がなくなる人もいます。
このパターンは、もともと大してやりたいことがなくて、なんとなくポスドクになった人に多いでしょう。
「この分野、なんとなく面白そう」といった程度の熱意では、何十年も専門分野に従事するのは難しいです。
自分の研究分野への熱意が数年で冷めてしまうポスドクは研究をやめたくなるでしょう。
逆に自分の研究分野が非常に好きで、熱意が続くポスドクは研究を続けられます。
不安定な雇用で将来に不安を感じるから
ポスドクは助教以上の研究者と異なり、雇用の任期が短く、将来に不安を感じがちです。
短い雇用では半年や1年、長いものでも5年でしょう。
この短い雇用のために、ポスドクは頻繁に次の進路を考えていなければなりません。次の雇用先を探して求職するのも簡単ではありませんね。
加えてポスドクは、博士号を最速で取得しても27歳。ポスドクを数年やっていたらすぐに30代になってしまいます。
20代の終わり以降でも雇用が不安定なため、結婚を先延ばしにする人や、研究に専念して早く助教以上になるためにやりたい趣味を我慢する人も少なからずいます。
図太い性格でない限り、ポスドクは将来に不安を感じて大学の研究をやめたくなるかもしれませんね。
研究会や学会であちこち行くのに疲れたから
ポスドクに限らず、たいていの研究者は研究会や学会で国内のみならず海外を飛び回る必要があります。
コロナ禍で2020年以降はオンラインの学会・研究会がメインになったものの、コロナ禍が終わればまたあちこち飛び回る必要が出てくるでしょう。
多い人では年に数10回も学会・研究会に参加している人もいます。
出張は増えれば増えるほど、飛行機や電車などでの移動のストレスも増え、疲れてしまいますね。
もちろん移動は研究会・学会に参加するための手段なので、移動後は数日間の会議に臨むことになります。研究発表をする場合はその準備もありますね。
移動が苦手だったり会議が好きでないポスドクは、頻繁にある研究会や学会が嫌で、研究をやめたくなるでしょう。
質の低い論文の査読に疲れるから
ポスドクになると自身の専門分野の論文査読依頼が増えますが、質の低い論文の査読依頼が来ることも少なくありません。
少なくともわたしの専門分野では、全体的に論文の質が低下していることが教授陣の間で叫ばれていましたね。
想像ですが、研究者たちが業績を出すために各々たくさんの論文を書いて出版しようとするために、質の低い論文の比率が増えているのかもしれません。
実際にわたしのところにも完成度の低い論文の査読依頼が来ることが多々ありました。ある論文の査読では、論文の修正依頼を出したときに、論文の著者が修正を拒んできましたね。
完成度が低く質の低い論文の査読に付き合うことに疲れたポスドクは、研究をやめたくなるでしょう。
英語ができず海外研究者とコミュニケーションを取れないから
ポスドク含め研究者は、共同研究するときや研究会・学会などで海外の研究者と英語でコミュニケーションを取る必要があります。
英語を読み書きするだけでなく、英語を聞いて話すスキルは研究者にとって重要ですね。
しかし多くの研究者・ポスドクは英語が得意ではありません。
彼らの一部は研究する中で海外の人と話す機会を積極的に設けて、苦労して英語スキルを身につけています。
これができる人は良いのですが、中には人と話すこと自体が苦手で、外国人と話す機会を得られない研究者・ポスドクもいるんですね。
すると英語スキルはなかなか向上しないので、海外の人と研究するときや研究会・学会で英語で情報収集するときに苦労します。
英語ができないポスドクは、英語での情報収集がうまくできず研究が進まくて、研究をやめたくなるかもしれません。
助教以上のポストに就きたくないから
ポスドクは教授や助教と共同研究をすることが多々ありますが、そのときに彼らの忙殺ぶりを見て昇進に不安を感じることがあります。
助教以上は、授業を受け持ったり、学生の面倒を見たり、研究をしたり、科研費の申請書を書いたり、研究会や学会の運営をしたり、大学の運営に関わったり、その他諸々と大忙し。
ポスドクは自身が昇進したときのことを想像して「彼らと同じように忙殺されるのか…」と考えるでしょう。
特に学生の受け入れ人数が多い研究室や、学生数の多い大学に所属しているポスドクは、助教以上の忙がしさに圧倒されがちです。
さらに助教以上が忙しすぎるために、共同研究が捗らず苦しむポスドクもいるでしょう。
上司陣の働きぶりを見て「嫌だなあ」と感じるポスドクは、大学の研究をやめたくなります。
同僚や先輩・後輩、上司と馬が合わないから
ポスドクでも、人間関係で悩まされることは多々ありますね。
性格や思考回路、趣味などが合わない同僚や先輩・後輩、教授などの上司と一緒に仕事をしなければならない機会は少なからずあるでしょう。
学生時代からわたしの周りでも、人間関係で苦労している研究者は多くいました。
中には研究室に来なくなってしまった人もいましたね。教授からパワハラを受けて、証拠を集めて訴える準備をしてる人もいると噂に聞きました(その後どうなったかは不明)。
研究者界隈での人間関係に疲れたポスドクは、勢いで研究をやめたくなるかもしれませんね。
研究者としてうまくやっていくには社会性が必要だと知ったから
世間一般の人が研究者と聞いてイメージする姿は、職人気質で社会性がないというものがあるかもしれませんが、実際は研究者ほど社会性が必要な職業はなかなかありません。
研究者としてうまくやっていくために社会性が大事だということは、東大の長谷川修司教授の以下の書籍でも説明されています。


研究者が社会性を必要とする場面はたくさんありますね。
ポスドクなら、共同研究をする際の共同研究者との打ち合わせ時はもちろん、新しい研究プロジェクトを立ち上げるために学会や研究会で研究仲間と会話をするとき、会議で質問をするとき、研究の議論をするために研究室の人と話をするときなどです。
助教以上になったら授業をしたり大学の運営に関わったりするため、更に社会性は重要になるでしょう。
一人で黙々と仕事することが好きなポスドクは、社会性の重要な研究職を続けていくことに困難を感じて研究をやめたくなるでしょう。
自由すぎる環境に嫌気がさしたから
大学院生は修士・博士論文の執筆などで忙しく、助教以上は授業や学生の面倒、大学の運営などで非常に忙しい一方で、ポスドクは研究者の中でも自由だと言われています。
ポスドクは、自身の次の進路のために業績を作ったり研究費を獲得したりする必要はありますが、基本的にノルマがなく、自分の好きな研究をしていれば問題ありませんね。
しかし自由すぎるがために、自分がやりたい研究がない場合は苦しむことになるでしょう。
上司に雇われているポスドクでない場合、上司から研究テーマを振られることが無いため、自分自身で学術的に意味のある研究テーマを見つける必要があります。
すぐに見つけられれば良いですが、研究者として比較的経験の浅いポスドクの中にはそれができない人もいるでしょう。
研究テーマがない状況が続けば、論文を書くこともできず、業績もできずに研究者として終わってしまいますね。
自由すぎる状況が苦痛になることは、哲学者のサルトルの言葉「人間は自由の刑に処せられている」からも想像できます。
自由すぎる環境にいるポスドクは、研究をやめたくなるでしょう。
博士・ポスドクは大学の研究をやめても活躍できる
博士号を取った人やポスドクは、大学の研究をやめても活躍できますよ。
『アカデミアを離れてみたら』という書籍には、大学の研究をやめた21人の博士取得者(主に理系)が、企業などで活躍している様子が書かれています。


ポスドクで大学の研究をやめようと考えている方は、ぜひ一度読んでみると良いでしょう。
ポスドク11年の後に40歳を目前にして企業に就職した牧野崇司さんの例では、転職エージェントを利用してデータサイエンティストへの転職に成功した話が書かれていますね。
彼の話を読めば、長年ポスドクをやった後でも企業に転職できることがわかります。
あなたも企業への転職を検討しているなら、牧野さんと同じように転職エージェントを利用することをおすすめします。
かく言うわたしも、転職エージェントを利用してポスドクから企業への転職に成功しました。
おすすめの転職エージェントを以下に載せておきます。
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まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
この記事では、ポスドクが大学の研究をやめたくなる理由を紹介しました。
わたしの経験をもとにした内容でしたが、大学の研究をやめたいと思っているポスドクの方には当てはまる内容もあったのではないでしょうか。
大学の研究者を辞める決意をして企業への転職を考えている方は、早めに転職エージェントに登録すると良いでしょう。
この記事があなたの参考になれば幸いです。












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